【経済産業省】賃貸マンションにおける埋設ガス管の耐震化の推進について
この度、経済産業省より、賃貸マンションにおける埋設ガス管の耐震化の推進について案内がありましたので、会員の皆さまにお知らせいたします。
【経済産業省からのご案内】
賃貸マンションは、建物規模が大きく、地震等により倒壊等が起きた場合、周辺の地域にも影響を及ぼす恐れがあることから、国民の生命・財産を守るため、都道府県や市区町村等による耐震診断・耐震改修の補助事業が実施されるなど国・自治体・民間機関が協働して、賃貸マンションの耐震化の促進に取り組まれているところであります。
しかしながら、賃貸マンションの敷地内に埋設されている30年程度経過した古いガス管は、鋼製のものが大部分を占めており、年数の経過や土壌環境等に伴い腐食が進行していると考えられます。
このような腐食したガス管が強い地震を受けた場合、継手部分の「ねじ継手」が緩んだり、その他の腐食した部分が折れたりして、火災や爆発が生じる恐れがあります。
ガス事業者からの報告によりますと、多くの賃貸マンションのオーナー、管理者等の御理解と御協力によって、数多くの埋設ガス管の改修が実施される一方で、現時点にあっても、全国で数多くの賃貸マンションに古い埋設ガス導管が残存している可能性があり、いまだガス漏えいリスクを回避できていない状況にあります。
会員の皆さまにおかれては、地震に伴うガス漏えいリスクを回避するため、賃貸マンションのオーナー等に対し、「マンション・アパート向けチラシ古くなったガス管」及び「熊本地震及び大阪北部地震での白管等被害の概要」の内容について、周知いただきますよう、お願いいたします。
また、以下に関連情報を記します。
・現在、政府は、平成26年6月3日に閣議決定した国土強靱化基本計画に基づき、府省横断的に国土の強靱化に向けた取組を総合的かつ強力に推進しています。具体的な取組は、国土強靱化年次計画2021を踏まえ、地方公共団体や民間とも連携した国土強靱化地域計画の策定等により進められています。
・経済産業省としても、産業構造審議会保安分科会ガス安全小委員会(令和3年3月)にて改定した2030年度に向けた「ガス安全高度化計画」において、個別事情により2021年度以降も古い管が残存する公的施設については、引き続きフォローアップして対策を促すこととしており、施設管理者におかれましても残存する古い管の改修完了に向け一層の御協力をお願いいたします。
・ポリエチレン管の耐震性能は、平成28年4月に発生した熊本地震及び平成30年6月に発生した大阪北部地震においても有効性が実証されており、古い埋設ガス管の亀裂・折損等によるガス漏れが、熊本地震では185箇所、大阪北部地震では68箇所発生したのに対し、ポリエチレン管に交換された埋設ガス管は、いずれも被害を一切受けませんでした。
◆「マンション・アパート向けチラシ古くなったガス管」はこちら
https://www.jpm.jp/wp-content/uploads/2024/03/041620.pdf
◆「熊本地震及び大阪北部地震での白管等被害の概要」はこちら
https://www.jpm.jp/wp-content/uploads/2024/03/041621.pdf